遺産分割トラブル!調停で解決するそのメリットとは?

遺産分割トラブルは、故人の財産の分配で、当事者同士が意見が合わずに起こる問題です。

遺産分割トラブルが発生した場合、当事者同士の話し合いで
解決ができない場合、その解決方法として調停を利用することができます。

調停とは、裁判所の調停委員を介して、当事者同士が
話し合いをして、解決策を探す手続きです。

■民事の調停と家事の調停
調停には大きく分けて2つあります。一つは、主に簡易裁判所と
地方裁判所が担当している「民事」の調停です。

もう一つは、家庭裁判所が担当している「家事」の調停です。
どちらも身近な日常生活のなかで起こるトラブルですが、
その性質により調停の手続きを進める裁判所が異なります。

・「民事」の調停は、主に日常生活での個人同士のトラブルが対象です。
例えば、交通事故後の賠償額を巡る被害者と加害者とのトラブル、
家賃の変更を巡る借家人と大家とのトラブルなど。

■遺産分割トラブル、家事調停を利用することのメリット

話し合いで解決できる

調停では、調停委員が間に入って、当事者同士の話し合いを促します。
そのため、裁判のように対立する当事者同士が直接顔を合わせる必要がなく、
冷静に話し合いを進めることができます。

また、調停委員は、法律や相続に関する知識や経験が豊富なため、
当事者同士の話し合いを円滑に進め、公平で納得のいく解決策を
導き出すことができます。

関係が悪化しにくい

調停は、話し合いを通じて、当事者同士が互いの立場を理解し、
納得できる解決策を導くことができます。そのため、関係が悪化しにくい
というメリットがあります。

もちろん、調停で解決できるかどうかは、当事者同士の話し合い次第です。
当事者同士、遺産分割についての話し合いで解決が出来ない場合は、
調停を検討することをおすすめします。

■家事調停を利用する際の注意点

調停を利用する際には、以下の点に注意が必要です。

・当事者全員が調停案へ同意しない場合、調停は不成立となり、
自動的に遺産分割審判となります。

遺産分割審判では、当事者の主張を裁判所が聴取したうえで、
審判によって遺産分割方法を示します。

・遺産分割審判は、裁判所が遺産分割問題の解決をする為の手続きです。
かりに反対している当事者がいても、審判の拘束力が強制的に当事者に及び、
審判のとおりに遺産分割を行わなければなりません。

■まとめ
調停を利用するメリットをまとめると、以下のようになります。

・話し合いで解決できる
・関係が悪化しにくい

調停で解決するためには、当事者同士が話し合いを進める意欲と、
合意に向けて歩み寄る姿勢が必要です。

また、調停で成立した合意は、裁判上の和解と同じ効力を持つため、
後から撤回することはできません。

そのため、調停を利用する際には、上記の事も十分に検討した上で、
慎重に進めるようにしましょう。
家事調停についてご不明な点などありましたら当事務所までご相談下さい。

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