ペットの幸せを託す!負担付遺贈の活用法とは?
メジャーリーガーの大谷選手が、会見で犬と一緒に出演していたことが話題になっておりますが、日本でもペットを飼っている人が多くおります。
一般社団法人ペットフード協会の調査によると、2022年のデータで、犬は約705万頭、猫は約883万頭が飼育されています。
これは昨年からほぼ横ばいとなっております。また、犬、猫の平均寿命は同協会の調査によりますと犬で約15年、猫で約16年となっており、平均寿命は、犬・猫ともに2010年以来伸びております。
犬、猫の平均寿命
・犬の平均寿命は14.76歳(2010年比+0.89歳)。
・猫の平均寿命は15.62歳(2010年比+1.26歳)
■ペットの存在とは?
ペットは、飼い主の生活に潤いを与えてくれます。毎日の散歩や遊びを通じて、飼い主はペットと触れ合い、心の安らぎや楽しみを得ることができます。また、ペットは飼い主の心の支えにもなります。孤独を感じたときや、落ち込んでいるときに、ペットの存在は飼い主にとって大きな励みになります。
ペットとは、飼い主にとって家族の一員です。ペットは、飼い主の生活にかけがえのない存在であり、幸せを与えてくれる大切なパートナーです。
■飼い主が亡くなった後のペットは?
飼い主が亡くなった後のペットの行き先は、以下の3つに分けられます。
・相続人や親族が引き取る
相続人や親族がペットを引き取る場合、ペットは家族の一員として引き続き大切に飼育されます。ただし、相続人や親族がペットを飼育する意思や能力がない場合は、引き取ってもらえない可能性があります。
・動物保護施設やペットショップに引き取られる
動物保護施設やペットショップに引き取られる場合、ペットは新しい飼い主を探すことになります。ただし、ペットの年齢や体調、性格などによっては、新しい飼い主が見つかるまでに時間がかかる場合もあります。
・殺処分される
動物保護施設やペットショップで新しい飼い主が見つからない場合は、殺処分される可能性があります。
飼い主が亡くなった後のペットの行き先については、多くの飼い主が悩んでいるのではないでしょうか。
そこで、飼い主が亡くなった後でもペットが安心して暮らしていける、ペットの負担付遺贈について、考えていきます。
■負担付遺贈とは?
負担付遺贈とは、遺言者(財産を遺す人)が、受遺者(財産を受け取る人)に対して、財産を相続させる代わりに、一定の義務(負担)を負担させる遺言のことです。
■ペットのための負担付遺贈とは?
飼い主が亡くなった後のペットの行き先を決める際には、遺言書を作成して、ペットの世話をしてくれる人を指定する方法があります。
遺言書には、ペットの世話をしてくれる人を「受遺者」として指定し、その条件として「ペットの世話をする」ことを「負担」として記載します。これが「負担付遺贈」です。
負担付遺贈は、ペットに直接財産を相続させることはできませんが、受遺者がペットの世話をしてくれることを条件として、財産を相続させることが可能です。
■負担付遺贈のメリット
・ペットの行き先を明確にできる
遺言書に、ペットの世話をしてくれる人を明記しておくことで、ペットの行き先を明確にすることができます。
・ペットの幸せを守ることができる
受遺者は、遺言書の条件としてペットの世話をする義務を負っています。そのため、ペットの幸せを守ることができます。
■負担付遺贈のデメリット
・受遺者が負担を履行しない可能性がある
受遺者が、ペットの世話を拒否したり、適切に世話をしなかったりする可能性があります。
・受遺者が遺贈を放棄する可能性がある
受遺者は、遺贈を放棄する権利があります。
負担付遺贈のデメリットを回避し、ペットの幸せ守るため、遺言を確実に実現してくれる遺言執行者を指定する方法があります。
■遺言執行者とは?
遺言執行者は、遺言書の執行を監督し、遺言の内容を実現するために必要な手続きを行う人です。負担付遺贈の場合、受遺者が遺贈の条件である負担を履行していない場合、遺言執行者が受遺者に対して履行を促すことができます。
遺言執行者を指定したい場合は、遺言書にその旨を記載します。
■遺言執行者を指定する場合の注意点
・信頼できる人を選ぶ
遺言執行者は、遺言の内容を実現するために重要な役割を果たします。そのため、信頼できる人を遺言執行者に選ぶことが大切です。
・遺言執行者の役割を説明する
遺言執行者は、遺言の内容を実現するために必要な手続きを行う必要があります。そのため、遺言執行者にその役割をしっかりと説明しておきましょう。
負担付遺贈に遺言執行者を指定することで、遺言の内容がより確実に実現されるようになります。
■まとめ
負担付遺贈を行う際のポイント
負担付遺贈を行う際には、以下の点に注意しましょう。
・受遺者を慎重に選ぶ
ペットの世話をしてくれる人を慎重に選ぶことが大切です。ペットとの相性や、ペットの飼育費用を負担できるかどうかなどを考慮しましょう。
・遺言書をしっかりと作成する
遺言書には、以下の内容を明確に記載しましょう。
※受遺者の名前
※ペットの世話をする具体的な内容
※遺贈する財産の内容
・遺言執行者を信頼できる人に選ぶ
信頼できる人や専門家を遺言執行者に選ぶ。
ペットの負担付遺贈は、飼い主の死後、大切なペットが幸せに暮らすための重要な手段です。慎重に検討して、最適な方法を選択しましょう。