8割は「普通の家庭」で起こる相続トラブル!その対策とは?

相続トラブルとは、被相続人の死亡後に相続人同士で遺産の分割をめぐって争いになる事件のことです。※2021年に起こった相続トラブルとなった遺産額は1000万円以下が33%、5000万円以下が43.8%と、相続争いの8割近くが「普通の家庭」で起きています。

「財産がたくさんある家庭」が揉めると思われがちですが、それは間違いです。少ない遺産だからこそ、誰が、何を、どのくらい相続するかということに敏感になるという事も考えられます。

※出典:裁判所ホームページ 司法統計年報家事事件

■相続トラブルの原因

相続トラブルの原因は、大きく分けて以下の2つが挙げられます。

・財産の不平等
相続財産の総額が少ない家庭では、相続人一人当たりの取得額が少なくなり、不公平感が生じやすくなります。例えば、不動産が4500万円、預金が500万円という場合、不動産をどちらか一方が相続すれば、大きな不平等が生じます。

・相続人の数や関係性
相続人の数が多いと、話し合いがまとまりにくくなり、トラブルに発展しやすくなります。また、相続人同士の仲が悪い場合も、話し合いが難航し、トラブルにつながる可能性があります。

■相続トラブルの予防策

相続トラブルを予防するためには、以下の対策が有効です。

・遺言書を作成しておく
遺言書を作成しておけば、被相続人の意思が明確に示されるため、相続人同士の争いを防ぐことができます。遺言書を作成する際には、専門家に相談して、適切な内容を作成するようにしましょう。

・相続財産の把握をしておく
被相続人の財産を把握しておくことで、相続人同士の話し合いをスムーズに進めることができます。財産の把握は、相続税の申告の際にも必要です。

・相続人の間で話し合いをする
相続人同士で話し合いをすることで、お互いの意見を理解し、納得のいく遺産分割をすることができます。話し合いをする際には、以下の点を意識しましょう。

※ 感情的にならず、冷静に話し合う
※ 相手の立場になって考える
※ 譲歩できるところは譲歩する

■まとめ

相続トラブルは、被相続人の死亡後に起こるため、予防が難しいと思われがちです。しかし、上記のような対策を講じることで、トラブルのリスクを軽減することができます。

特に、遺言書の作成は、相続トラブルを予防する上で最も効果的な対策です。遺言書を作成しておけば、相続人同士の話し合いが不要になるため、トラブルを未然に防ぐことができます。

相続トラブルは決して他人事ではない、と自覚をもって、生前から予防対策をしておくことが重要です。

遺言書を作成する際には、適切な内容とする為に、事前に専門家に相談されることをおすすめいたします。

相続トラブルを避ける遺言の作成についてご不明点ございましたら、当事務所までご相談下さい。

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