所有者不明の空き家から受けた被害!どうなる、賠償責任?
■はじめに
東京都在住の70代男性が、台風による被害を受けました。隣地の空き家の屋根が強風で飛ばされ、男性の自宅と自家用車に被害が出たのです。
住宅は南側リビングの窓ガラスが破損し、自家用車は助手席側のドアにへこみとフロントガラスの破損が生じました。修繕費用は数十万円に上る見込みです。
被害を受けた空き家は、以前高齢女性が住んでいたところです。女性が亡くなり空き家となった後、誰も住んでおらず、老朽化が進んでいます。
■所有者不明の老朽化不動産の問題
男性は、相続人に対処を求めたいと話しています。しかし、相続人が多数で請求先が不明確な場合、また、相続人が相続放棄していたり等相続人がわからず泣き寝入りするケースも少なくありません。
裁判所や所有者不明土地管理制度を利用する方法もありますが、費用面で難しい場合もあります。今回の男性も裁判所に持ち込む余裕がなく、悔し泣き寝入りすることになりました。
また、相続放棄した者からは「老朽化した不動産が原因で被害を受けたが、責任はあるのか?」といった相談もあります。相続放棄者は法改正により管理責任を問われません。
■外国人による日本の不動産への関心
しかし、このような不動産が点在する中、外国人が日本の不動産に注目し、所有者のない不動産が管理・活用されることで、文化的な摩擦や近隣紛争のリスクも考えられます。
かつての「ムラ社会」的な文化が失われ、現代社会の価値観が導入される中、近隣トラブルが増加するリスクが高まっています。外国人による不動産の取得が拡大するなかで、従来の価値観を見直さなければ、安定的な住環境や財産の維持が難しくなる可能性があります。
■まとめ
このような問題を解決するためには、以下の対策が考えられます。
・空き家対策の強化
空き家の管理や活用を促進するための制度を整備し、老朽化した空き家の解体や活用を進めることで、被害を未然に防ぐことが重要です。
・近隣トラブルの予防
地域住民同士のコミュニケーションを活性化させ、近隣トラブルの予防に努めることも大切です。
これらの対策を講じることで、空き家による被害を減らし、安定的な住環境や財産の維持につなげることが期待されます。