相続で故人のクレジットカードを使い続けるとどうなる?注意点と手続きを解説
大切な家族を亡くした悲しみと、相続手続きの煩雑さで、頭がいっぱいになるものです。そんなとき、故人のクレジットカードや免許証の取り扱いについて悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、相続時のクレジットカードと免許証の注意点について解説します。
■はじめに
故人のクレジットカードや免許証は、そのまま使い続けることはできません。クレジットカードは契約が終了して無効となり、免許証は法的に返納する義務があります。
しかし、遺族は忙しく、クレジットカードの解約や免許証の返納手続きを忘れてしまうこともあるでしょう。
そこで、本記事では、相続時のクレジットカードと免許証の取り扱いに関する注意点をまとめました。
■クレジットカードの取り扱いに注意
故人のクレジットカードは、契約が終了して無効となります。しかし、カード会社は故人が死亡したことを把握していないため、遺族がカード会社に連絡を入れない限りは有効なままです。
そのため、故人のクレジットカードをそのまま使い続けると、不正利用のリスクがあります。
また、クレジットカードの未払い金は、遺族が相続する債務となります。未払い金の額によっては、相続税の対象になることもあります。
したがって、故人のクレジットカードは、速やかに解約手続きを行う必要があります。
■クレジットカードの解約手続き方法
クレジットカードの解約手続きを遺族が行う場合は、カード会社によって異なります。一般的には、下記の流れで手続きを行います。
・カード会社に連絡して、解約手続きの申し込みを行う
・必要書類を提出する
・カード会社から解約の確認を受ける
必要書類は、カード会社によって異なりますが、一般的には下記の書類が必要です。
・故人の死亡診断書等
・死亡後に取得した戸籍謄本の写し
未払い金がある場合は、解約手続きと同時に支払いを行う必要があります。
■免許証の返納手続きと遺族の悩み
免許証は、法的に返納する義務があります。免許証を返納しないと、遺族の責任で使用された場合、当該使用者や遺族に罰則が科せられる可能性があります。
また、免許証を返納しないと、故人の死亡が公的機関に伝わらず、故人の所得や資産に関する手続きに支障をきたす可能性があります。
しかし、免許証には故人の顔写真や氏名、住所などの情報が記載されています。そのため、遺族の中には、免許証を返納したくないという方もいます。
■免許証返納手続きの詳細
免許証の返納手続きは、下記の流れで行います。
・運転免許証返納届を記入する
・必要書類を準備する
・運転免許試験場に提出する
運転免許証返納届は、運転免許試験場の窓口でもらうことができます。また、運転免許試験場のホームページからダウンロードすることもできます。
必要書類は、下記の書類が必要です。
・故人の死亡診断書等
・申請人の身分証明書と印鑑
運転免許試験場に提出する際には、免許証本体も一緒に提出する必要があります。
■まとめ
相続時のクレジットカードと免許証の取り扱いには、注意が必要です。
クレジットカードは、契約終了と同時に無効となりますが、未払い金は遺族が相続する債務となります。そのため、速やかに解約手続きを行う必要があります。
免許証は、法的に返納する義務があります。免許証を返納しないと、遺族の責任で使用された場合、罰則が科せられる可能性があります。また、故人の死亡が公的機関に伝わらず、手続きに支障をきたす可能性があります。
故人のクレジットカードや免許証の取り扱いに悩んだときは、専門家に相談することをおすすめします。