遺言書が重要!子供がいない夫婦の場合

遺言書の重要性:子供がいない晩婚夫婦のケース

子供がいない晩婚夫婦は、遺言書を作成しておくことが特に重要です。
なぜなら、遺言書がなければ、法定相続人である夫の両親や兄弟姉妹、異母兄弟、そして、もし兄弟が亡くなっていたとしても、その子供である、甥、姪までが「代襲相続人」となります。
そのような事になると、一層関係性が薄く、また人数も増える可能性が高いため、相続手続きはさらに厄介なものとなります。「妻または夫にすべてを相続させる」と書いた遺言書があったなら、銀行預金の手続きや不動産の相続手続きを行うことが可能なのです。兄弟には「遺留分」がないので、遺言書があれば争う余地もなく、それだけで相続が完了できます。

■遺言書がない場合に想定されるトラブル

遺言書がない状態で仮に夫が亡くなった場合、その兄弟姉妹または甥姪は、夫の妻に対して遺産分割協議を申し立てることができます。
協議がまとまれば問題ありませんが、意見が対立して協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停や審判を申し立てなければなりません。

調停や審判の過程で、夫の妻と夫の両親や兄弟姉妹の間に感情的な対立が生じる可能性もあります。
また、調停や審判で遺産の分割方法が決まるまでに、数ヶ月から数年かかることもあります。

■遺言書を作成しておくと、このようなトラブルを回避することができます。

遺言書を作成しておけば、夫の妻は、夫の死後に遺産を自由に処分することができます。また、夫の妻が遺言書で特定の人に財産を遺贈しておけば、その人は遺産分割協議に参加する必要もありません。
「妻にすべてを相続させる」と書いた遺言書があれば、銀行預金や不動産の相続手続きを行うことは可能です。
兄弟には「遺留分」がないので、遺言書があれば争う余地もなく、それだけで相続が完了できます。

■遺言書の作成を検討する時期

遺言書は、いつでも作成することができます。
遺言書を作成しておくことで、遺産相続に関するトラブルを未然に防ぐことができます。子供がいない晩婚夫婦は、特に遺言書の作成を検討することをおすすめします。

■まとめ

子供がいない晩婚夫婦は、遺言書を作成しておくことにより、以下のようなメリットを得ることができます。

・遺産相続に関するトラブルを未然に防ぐことができる
・自分の意思で遺産を処分することができる
・遺産分割協議に参加する必要がなくなる

ご夫婦の場合、お子さんがいれば、配偶者とお子さんが相続人となり、配偶者の親兄弟には相続権がありません。しかし、お子さんがいなければ、亡くなった方の親御さんが健在なら親御さんが、親御さんが亡くなっていればご兄弟が、ご兄弟が亡くなっていればそのお子さん(甥、姪)が、相続権を持つことになります。
お子さんがいないご夫婦の場合は、残された配偶者の生活を守るためにも、とにかく遺言書を準備しておくことが重要だといえます。

遺言書は、いつでも作成することができます。しかし、遺言書の内容は、自分の財産や家族構成、希望などによって異なります。そのため、遺言書を作成する場合、専門家へ相談されることをお勧め致します。
ご不明な点等ございましたら当事務所へご相談下さい。

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